WEBライターと紙媒体のライターの違いとは?書き方の特徴も解説!

WEBライターを始めた人が挫折しやすいポイントが「文章の書き方」がわからないことです。もともと文章を書くことが得意な人や、紙媒体のライターの経験がある人でも、WEBライターとしての文章の書き方に馴染めない場合が多いほどです。
この記事では、「WEBライター」と「紙媒体のライター」の違いをテーマに、WEB記事の書き方を解説していきます。それぞれの特徴を理解することで、WEBで気を付けておきたい点がわかり、より良い記事を書くことができるでしょう。
「WEBライター」と「紙媒体のライター」はまったく別物!
「WEBライター」と「紙媒体のライター」は、文章を書く仕事である点は共通しています。しかし、掲載される媒体が変わることによって、ライターには異なる書き方が求められます。
書き方の違いが大きいことから、「WEBライター」と「紙媒体のライター」はまったく異なる職業だといえます。主に違う点としては、以下のポイントが挙げられます。
縦読みと横読みの違い
WEBライターが執筆する記事は基本的に縦読みです。読者は記事のページにアクセスし、冒頭から下へ下へとスクロールしていくことによって、記事の全貌を知ることになります。
一方、紙媒体の多くは横読みであり、冒頭からではなく、途中のページから開いて読み進めることもできます。読む方向の違いは、読者の読み方や、ライティングの仕方に大きな影響を与えます。
冒頭から順番に読むというルールが半ば強制になるWEB記事では、物事を紹介する順番や、冒頭文やタイトルの作り方をとくに重視します。読者がブラウザバックをせず、スムーズにスクロールして読み進められる記事作りを心掛けなければなりません。
好まれる文の違い
WEB記事と紙媒体の記事では、好まれる文体に違いがあります。双方の違いの原因になるのは、以下の点によるものです。
表示環境による違い
WEB記事では、紙媒体に比べてより短めの言い回しが求められる傾向があります。理由は、WEB記事はパソコンよりもスマートフォンを使って、移動時など短い時間の間に読まれることが多いからです。
WEB記事は表示される端末によって、文字の大きさや表示できるスペースに違いが出ます。表示環境が違う中でも内容を理解してもらうために、できるだけ短い言葉で伝えなければなりません。
一方、紙媒体の文字サイズや表示スペースは、読者の環境によって変わることはありません。長い言い回しになっても一目で視認させることがWEB記事より容易なため、短い言い回しが求められる場面は少なくなります。
ただし、全体の文量がWEB記事よりも厳格に決まっているなど、表示スペースが変わらないことによる視認性の工夫も見られます。表示環境の違いは、文体の違いに大きな影響を及ぼすのです。
文を読もうとする意欲の違い
短い言い回しが好まれる理由は、読者の文を読もうとする意欲の違いにもあります。WEB記事が読まれるタイミングとして多いのは、電車通勤などの短い時間です。隙間の時間を使う読者にとって好ましいのは、簡潔に内容が理解できる文章です。
紙媒体はWEB記事に比べ、じっくりと腰を据えて読まれることが多くなります。ゆっくり読み込んでいく必要がある文章でも、読者は掘り下げて読んでいきます。
紙媒体は基本的に紙面を購入して読むという前提もあり、読者の目的は「文を読むこと」にあります。一方でWEBは、ページを飛び回って探し物をするツールだという側面があります。
WEB検索をする読者は、文章が持つ情報を欲しがっているのであって、文を読むことを目的とはしていません。この目的の違いが、読み込みの意欲の違いにつながっています。
WEBライターが意識していること
WEBライターはWEB上で読まれる記事を書くため、紙媒体とは違う文章を求められます。では、WEBライターは具体的に、気を付けているポイントを項目別に紹介します。
「SEO対策」が最重要!
「SEO対策」とは、WEB上の検索エンジンで検索をした時に、ページが表示されやすくなるよう文章に対策を施すことをいいます。
WEBライターにとってまず重要なのは、自分の記事を見つけてもらうことです。そのための手段として、WEBライターは記事の持つ情報に関連する検索キーワードを想定します。
検索キーワードを文中に入れることで、そのキーワードに関連する内容の記事であることをアピールできます。ただし、キーワードを無理に組み込もうとして、文としてのまとまりをなくしてしまうのは避けましょう。
検索エンジンは、ユーザーにとって有益な情報を持つWEBページを上位表示するように作られています。独自性や専門性のある記事を執筆することで、多くの読者の目に留まり、高評価を得ることにつながります。
加えて、記事タイトルにもキーワードを入れることが必要です。タイトルに関しても、キーワードを利用しているだけで、クリックしようと思えないものであってはいけません。キーワードを盛り込みつつ、読者に対しての訴求力を持つタイトルを付けるようにしましょう。
WEBは「流し見されるコンテンツ」
WEBの記事は少しの時間で流し見されることが多いものです。このことからWEB記事では、その記事で最も伝えたい「結論」を先に持ってくることが重要とされています。
自分の物として手元に持つ紙媒体の記事とは違い、WEBの記事はすぐにブラウザバックをして読むのをやめることができます。読者に必要な情報があることを最初に明記しないと、読者は情報を探しに別の記事に移動してしまうことがあります。
そこで記事の全容や結論を先に伝えることが重要になります。結論の後から理由を解説するような構造を心がければ、読者を離さずに最後まで記事を読み進めてもらうことができるようになります。
WEBライターとしての書き方を身に付けるには
WEBライターとしての書き方を身に付けるには、最初に構成を考えるようにしましょう。見出しを設定してから書くと、どこで何を伝えるべきなのかが明確になります。
また、WEB上で表示される記事であることを常に意識するようにしましょう。一文の意味がすぐに理解できるようこまめに文章を区切り、はっきりと何を言っているのかわかる文章を心掛けてください。そのうえで、説明が不足しないように、読者に疑問を残す文章になっていないかチェックすることも重要です。
基本的な文章を執筆する能力としては、WEBライターも紙媒体もライターも大きな違いはありません。どういった状態で書いた記事が掲載され、何を求められるのかさえ理解していればWEBライターとしての書き方が身に付いていくでしょう。
WEBライターの特徴を理解して記事を書こう!
WEBライターには、WEBで文章を書くからこそ必要になるテクニックが多くあります。しかし、そのどれもがWEBライターの特徴さえ理解していれば、身に付くものばかりです。
WEB記事の読者がどんな文章を求めているのか、どのような情報を得ようとしているのかを意識して文章を書いていきましょう。